2019.04.05

日本ワインを訪ねて「北陸のワイナリーめぐり」

日本ワインを訪ねて「北陸のワイナリーめぐり」

どんどん美味しくなる日本ワイン

日本でワインが造られ始めたのは明治時代。甘めのワインが多かった日本ですが、平成15年(2003)からは国産ワインのコンクールが開催され、ここ10年ほどで日本のワインのレベルがぐっと上がりました。2018年10月からは、日本産のブドウを100%使用し、国内で製造されたワインを「日本ワイン」と呼ぶという呼称も定められ、同年からは日本のワイナリーアワードにおいて、日本ワインのワイナリーの格付けが発表されています。国内のワイナリーが☆の数でランキングされることになったのです。
2018年は第1回であり、5つ星・4つ星・3つ星と審査員が特別に選ぶコ二サーズワイナリーを選定。優秀な5つ星のワイナリーは10カ所で、ザンネンながら5つ星には北陸のワイナリーは入っていませんが、唯一、富山のセイズファームが3つ星を獲得しています。審査対象はブドウの植え付けから5年以上経過したワイナリーで、品質が安定していることや醸造技術、さらにはブドウ畑の状態なども考慮されます。

◇◆◇ 北陸のワイナリー5選 ◇◆◇

北陸にも美味しいワイナリーがあるのを知っていますか?ここに紹介するほかにも、現在設立したてのワイナリーやブドウを育てているワイナリー予備軍もあり、ますます目が離せない今後の北陸ワインです。※各ワイナリーのワインの金額等は変更があります。

◇ 能登ワイン(石川県穴水町)

石川県初のワイナリーとして2006年に誕生。耕作放棄地が多かった地域で新しい農業の試みとしてブドウ栽培を開始したのですが、当初は土壌改良やブドウの品種選びなど試行錯誤の連続だったようです。13年目を迎えた現在は安定し、10数種類、約3万本のブドウを栽培。コンクールでの受賞歴も多数あります。醸造所内には、ステンレスの醸造タンクや熟成のためのフレンチオーク樽がずらりと並び、出番を待っています。

TEL:0768-58-1577
住所:石川県鳳珠郡穴水町旭ヶ丘り5-1
時間:9時~17時(醸造所見学可※要予約、試飲可) 
休日:無休 
ワイン:樽熟成「心の雫」3,080円、マスカットベリーAロゼ1,561円、など

◇ ハイディワイナリー(石川県輪島市)

2012年、父の故郷である輪島市門前町に650本のブドウの苗木を植えることから始めた高作正樹さん。籾殻や乳酸菌などを土に混ぜるなど、最良の土造りを重ねてきました。ようやく安定したブドウが実るようになり、2018年からはソーヴィニョンブランやメルローが上々の実り具合で、自信作が増えています。日本海を見下ろすワイナリーにはレストランやパン屋を併設。ワインと焼きたてパンやキッシュ、ソーセージなどで楽しみたいですね。

TEL:0768-42-2622
住所:石川県輪島市門前町千代31-21
時間:11時~17時(醸造所見学可※要予約、試飲可)、レストランは11時30分~16時30分、17時~20時LO
休日:火曜
ワイン:ルーテージメルロー3,780円、ブランブレンドエキストラブリュット4,800円、など

◇ セイズファーム(富山県氷見市)

眼下に富山湾を遠望する氷見の山中。ワイナリーの母体は地元の魚問屋であり、当初は氷見の魚に合うワイン造りだったそうです。開墾した山の斜面にブドウを植樹し始めたのが2008年春。今ではシャルドネを中心に1万1000本にも達しています。近年は、氷見と気候が似ているスペイン北西部原産のアルバリーニョにも挑戦。感触は上々だと言います。地元の魚介や野菜を使うレストランの料理とも合わせて飲みたいものです。

TEL:0766-72-8288
住所:富山県氷見市余川字北山238
時間:10時~17時(醸造所見学500円※要予約、試飲1杯200円)
休日:無休(2月は休業)
ワイン:メルロー3,600円、ロゼ2,600円、シャルドネ3,600円、など

◇ ホーライサンワイナリー(富山県富山市)

昭和初期から醸造を始めたという、北陸では最も歴史のある「やまふじぶどう園&ホーライサンワイナリー」。小高い丘にある広大な敷地で3世代の家族が賑やかにブドウを育て、ワイン造りにいそしんでいます。家族経営であるからこそ細かいところまで目が行き届き、品質の良い安心安全なブドウを育てています。ワインのユニークなネーミングにも注目です。土・日曜、祝日のみのカフェでは、ワインをたっぷり使うやさいカレーが人気。

TEL:076-469-4539
住所:富山県富山市府中町みさご谷10
時間:10時~17時(醸造所見学可※要予約、試飲可)
休日:無休
ワイン:YAMAFUJI2,900円、ときわすれ2,500円、くせもの、うたたね、など

◇ 白山ワイナリー(福井県大野市)

福井県大野市白山ユネスコエコパークの山あいに、この地域に自生する山ブドウを原料にワインを仕込むワイナリーがあります。ここは福井県唯一(2019年5月現在)のワイナリーであり、野生の山ブドウを元に栽培を始めたのが1996年。その4年後にワイナリーを立ち上げています。果肉が少なく酸味の強い山ブドウで醸造するワインは、まず2年ほど樽で熟成させ、その後瓶詰めし3年以上寝かせます。ほかにも山ブドウ交配品種ヤマーソーヴィニョンや小公子などのブドウも栽培し、ワインの種類も豊富です。

TEL:0779-67-7111
住所:福井県大野市落合2-24
時間:9時~17時(醸造所見学不可、試飲可)
休日:無休(冬期は日曜、祝日休、年末年始休)
ワイン:白山やまぶどうワイン樽6,000円~、ヤマーソーヴィニョン3,850円、など




 

北陸ワインを楽しみたい、伝統工芸の優雅なワイングラス

北陸のワインを楽しむのにおすすめなのが、伝統工芸のワイングラスです。「箔一」はオーストリアの老舗ワイングラスメーカー「RIEDEL」とコラボした、金沢箔のワイングラスが人気です。ブドウの品種ごとに最適化されRIEDELのワイングラスに、金沢箔が優雅な風情を付け加えています。両社のクラフトマンシップにあふれたものづくりへのこだわり生んだ、素晴らしいグラスです。ひがし茶屋街、金澤しつらえなどで取り扱っています。