2019.03.20

金沢からひと足のばして、渓谷美に彩られた山中温泉へ

金沢からひと足のばして、渓谷美に彩られた山中温泉へ

金沢駅から直行バスで約1時間10分

金沢観光にプラスして訪れたい、湯のまち情緒豊かな山中温泉をご紹介します。石川・福井県境に近い山中温泉は、金沢から直行バス「加賀ゆのさと特急」が運行されており、アクセスも便利。「鶴仙渓(かくせんけい)」とよばれる渓谷沿いに温泉宿が立ち並び、春の新緑、秋の紅葉と四季折々の渓谷美が見事です。渓谷沿いに整備された遊歩道を散策したり、カフェやギャラリーが軒を連ねる温泉街のメインストリート、ゆげ街道をそぞろ歩いたりと、楽しみ方はいろいろ。歴史や文化を感じられるスポットも点在します。

おすすめスポット10選

山中温泉でぜひ訪れたいおすすめスポットをご紹介します。

鶴仙渓(かくせんけい)

大聖寺川の上流に刻まれた渓谷で、川の流れで浸食された奇岩や淵が美しい景観を描き出しています。こおろぎ橋から黒谷橋まで、渓谷に沿って約1.3㎞の遊歩道が設けられており、自然を愛でながらの散策は深呼吸したくなる心地よさ。渓流に架かる橋を巡りながら、のんびりと歩いてみましょう。

こおろぎ橋

鶴仙渓の上流側に架かる総ひのき造りの橋。日本情緒あふれる美しい橋の姿は、山中温泉を代表する風景となっています。橋からの眺めも格別で、特に紅葉の名所としても知られます。橋の名の由来は、秋に響くこおろぎの音色から、また行路の危険を意味する行路危(こうろぎ)からなど諸説あります。
※2019年10月中旬まで工事中のため通行不可

あやとりはし

華道草月流の第3代家元・勅使河原宏(てしがはらひろし)氏が「鶴仙渓をいける」というコンセプトでデザイン。S字型の橋のたもとには川床が設けられ、山中出身の料理人・道場六三郎氏監修の甘味も楽しめます。
●4~11月営業9:30~16:00(11月は10:00~15:00)
●席料300円、メンテナンス休業あり

黒谷橋(くろたにはし)

鶴仙渓の下流側に架かるアーチ橋で、昭和10年に架けられました。かつては木造の橋が架かっており、「おくのほそ道」の道中に立ち寄った俳人・松尾芭蕉は周辺の景色を眺め「行脚の楽しみここにあり」と喜んだと伝えられています。橋のそばには、明治43年に建立された「芭蕉堂」がたたずみます。

山中座(やまなかざ)

温泉街の中心部にある観光拠点。観光案内所や売店があるほか、ホールでは芸妓による山中節の上演(土・日・祝日の15:30~16:10、鑑賞700円)も行われます。蒔絵の格天井や漆塗りの柱など、内装には山中漆器の職人の技術が随所に生かされているので、じっくりと見学してみましょう。
●TEL.0761-78-5523/加賀市山中温泉薬師町ム/18:30~22:00/館内見学自由/無休

中温泉総湯 菊の湯(やまなかおんせんそうゆ きくのゆ)

松尾芭蕉が日本の三名湯とたたえた山中温泉の湯を、気軽に満喫できる共同浴場。男湯と女湯が別棟になっており、女湯は山中座に併設されています。それぞれ深めの浴槽が設けられ、体の芯まで温まると評判。総湯前には足湯と飲泉場もあり、温泉街散策の休憩にもぴったりです。
●TEL.0761-78-4026/加賀市山中温泉湯の出町/6:45~22:00受付/入浴440円/無休(メンテナンス休業あり)

東山ボヌール

鶴仙渓・黒谷橋のたもとにひっそり立つ、隠れ家のようなカフェ。元々旅館として営んでいた趣深い木造の建物を改装。鶴仙渓の散策途中、静かな店内で手作りケーキや香り高いコーヒーでひと息いれたいですね。ランチタイムには、和牛をじっくり煮込んだビーフシチューライスセット1500円がおすすめです。
●TEL.0761-78-3765/加賀市山中温泉東町1-ホ19-1/9:00~17:00 /木曜休

ここや

ゆげ街道の横丁、少し奥まった場所にある団子の店、ここや。注文を受けてから焼き始めるためパリッと香ばしく、コシヒカリ100%使用で中はふっくらもちもちです。しょうゆ、きなこ、みたらし、つぶあんなど全部で8種の味が楽しめます。
●TEL.0761-78-0303/加賀市山中温泉南町ロ-15-1/10:00~17:00(売り切れ次第終了) /木曜休ほか不定休あり

手作り餃子長樂(てづくりぎょうざちょうらく)

注文を受けてから皮を延ばす、手作り餃子6個485円が名物の中華料理店。国産小麦粉、地元産の野菜、国産ラードなど安心な素材を使用。それはラーメンも同じで、国産小麦の麺、かん水を少なくし地元卵と能登のにがりを使用。素材の旨みが生きた逸品が味わえます。
●TEL.0761-78-1087/加賀市山中温泉湯の本町ラ21/11:30~13:30、17:00~ 21:30/木曜休

山海堂(さんかいどう)

旅館のお茶菓子やみやげなどに使われるため、温泉地には必ず和菓子店が存在します。ここ山海堂は、創業明治38年(1905)の老舗で、まんじゅうや最中、どら焼きなどを製造販売しています。おすすめは季節ごとの自然を散りばめたキュートな菓子「そっとひらく」シリーズ1個378円。
●TEL.0761-78-1188/加賀市山中温泉湯の本町ク8/9:00~18:00/火曜休