2017.10.01

前田利家の入城から始まる、雅やかな金沢の歴史。

前田利家の入城から始まる、雅やかな金沢の歴史。

加賀百万石の礎を築いた前田利家

金沢の歴史は天正11年(1583)、戦国時代の武将前田利家の金沢入城から始まったといっても過言ではありません。それほど加賀藩前田家は金沢はもとより、石川県民に深く愛されてきました。 それ以前の金沢といえば、弘仁14年(823)に越前国から分割され加賀国となりましたが、決して栄えていたとはいいがたいものでした。戦国時代に入ると「百姓のもちたる国」として、本願寺門徒の農民が90年も支配するという全国でも珍しい地域でしたが、織田信長によって終焉を迎えます。 加賀藩祖である前田利家は、尾張国(愛知県)生まれ。青年時代は血気盛んで「傾奇者(かぶきもの)」と呼ばれ、一方では槍の名手としても知られています。織田信長直属の部隊・赤母衣衆(あかほろしゅう)の筆頭として手柄をたて、金沢城に入城。2代藩主利長の時代には、120万石の大藩へと発展していったのです。

長町武家屋敷跡

街中に色濃く残る藩政時代の遺構

金沢の街中を歩いてみると、城下町の面影を随所にみることができます。金沢城を中心に武士が暮らした長町や商人町の尾張町、かつては花街だった茶屋街、さらにこの生活圏を守るように東と西に要塞のように集められた寺院群などがあります。 地形をうまく生かし、防衛のための堀、生活道路の整備、そして物流の街道や港を整備、耕作のための治水用水路の整備など、多岐にわたる複合開発が行われてきたようです。まるで、現代の都市計画そのもの。そんな金沢は第二次世界大戦の戦火を免れたため、情緒ある城下町の姿をとどめています。今も残る江戸時代の古地図をもとに、金沢の歴史の足跡をたどってみるのも一興です。 さらに金沢の歴史をもっと詳しく知るには、「石川県立歴史博物館」がおすすめです。

石川県立歴史博物館

【DATA】
石川県立歴史博物館
いしかわけんりつれきしはくぶつかん
☎076-262-3236
石川県金沢市出羽町3-1
9:00~17:00(入館は16:30まで)
無休(12月28日~1月3日は休館)
入館300円



 

前田利家の物語を表現する、
迫力あるプロジェクトマッピング。

「箔一本店 箔巧館」の名所、金箔の間。1万枚の金箔の中に、加賀藩の藩祖前田利家公の鎧兜が鎮座する絶好のフォトスポットです。この金箔の間を背景に、最新のテクノロジーを駆使したプロジェクションマッピングを上映しています。戦国の世を駆け抜け、金沢城主として入城するまでを、迫力のある音と映像でお楽しみいただけます。入場は無料です。

箔一本店 箔巧館
金沢市森戸2-1-1
TEL:076-240-8911
営業時間:午前9:00~午後6:00(カフェ、体験どころは午後5:00まで)
年中無休(1/1は休館)