2019.02.20

懐かしい暮らしに出会える~金沢くらしの博物館~

懐かしい暮らしに出会える~金沢くらしの博物館~

金沢の習わしや暮らしぶりを紹介

江戸時代、加賀百万石の藩主・前田家は、京文化を熱心に取り入れました。その一方で、城下に武家が多かったことから江戸の武家文化の影響も強く、金沢には京と江戸の文化が融合した独自の伝統や風習が生まれ、武士だけでなく庶民にまで広く浸透しました。

金沢くらしの博物館では、明治・大正・昭和の各時代に金沢で受け継がれてきたまちの暮らしを紹介。戦前から戦後の住まいの様子や暮らしぶりを再現し、体験可能な展示も盛りだくさんです。来館者の世代によって、懐かしさを覚えたり、昔の暮らしに新鮮な驚きがあったりと、さまざまな楽しみ方ができます。

レトロ建築にも見どころがいっぱい

金沢くらしの博物館は、明治32年(1899)年に建てられた石川県第二中学校(後の金沢市立紫錦台中学校)の建物を利用しています。第二中学校は、大正時代のベストセラー作家・島田清次郎も通っていた歴史ある学校。建物の屋根の両翼に尖った塔があり、それと正面玄関の屋根の3つを合わせて、地元では「三尖塔(さんせんとう)」の愛称で親しまれていました。

建物には、あちこちに施された透かし彫りや、ランプを吊るした幾何学模様の天井、大小の三角形を多数配置した屋根など、明治時代の西洋風木造学校建築の佇まいがそのまま残されており、国の重要文化財に指定されています。

当時の教室を再現した展示室もあり、レトロな校舎内を散策すれば、明治時代にタイムスリップしたような気分を味わえそうです。

高度成長期の家庭の暮らしを再現した「戦後の暮らし」展示室。

昔の生活用品や遊び道具、子ども用の着物も置いてあり、自由に体験可能。

当時の教室を再現した展示室。実際にイスに座って明治時代の学生になりきることも。

市民から寄贈された郷土玩具や生活用品なども展示。

金沢くらしの博物館

かなざわくらしのはくぶつかん

TEL:076-222-5740
住所:石川県金沢市飛梅町3-31
時間:9:30~17:00(入館は16時30分まで)
休日:無休(展示替え期間、年末年始は休館)
料金:入館300円