2019.01.20

36種類の伝統工芸に魅せられて~石川県立伝統産業工芸館~

36種類の伝統工芸に魅せられて~石川県立伝統産業工芸館~

加賀藩のもとで花開いた工芸文化

 金沢箔、九谷焼、輪島塗、加賀友禅などなど。世界に誇るこれらの工芸品は、すべて石川県が産地です。この地に受け継がれる伝統的工芸品は、国指定が10種類、県指定が6種類、そして希少伝統的工芸品が20種類の計36種類。これらは美術品としてだけではなく、日常の暮らしとともにあり、工芸王国・石川といわれるゆえんとなっています。  金沢を中心とする石川県各地では、なぜこれほど工芸が盛んなのでしょうか。そのルーツは加賀藩前田家が取り組んだ文化奨励策にあります。外様大名でありながら百万石の大藩を築いた前田家は、幕府の警戒を解くために文化振興へと力を注ぎました。加賀藩には武具を修復する「御細工所(おさいくしょ)」がありましたが、これを調度品の制作を行う工房へと転換し、江戸や京都から名工を招いて職人を育成。また、全国から工芸の見本を取り寄せて「百工比照(ひゃっこうひしょう)」とよばれるサンプル集を作ったことからも、加賀藩がいかに工芸に力を入れていたかが分かります。

白山麓・白峰に伝わる牛首紬などを展示

金箔を施した金沢仏壇。伝統工芸は美しい技の結晶

石川県伝統産業工芸館で見る、体験する

 兼六園に隣接する「石川県立伝統産業工芸館」は、石川県の伝統工芸品36種類を一堂に紹介する施設。展示室には衣・食・住などテーマに沿いながら工芸品が展示されており、工程や道具なども交えながら分かりやすい解説がなされています。きらびやかな金沢仏壇や繊細な加賀繍、機能美に彩られた加賀毛針など、金沢ならではの手仕事をじっくりと見学しましょう。 土・日曜を中心に、伝統工芸士や作家の実演も行っており、めったに見られない熟練の技術を間近で見ることができます。また繭細工や水引など、20分ほどで体験できるプログラム(400円~)も随時開催しているので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。 1階にはミュージアムショップがあり、普段使いできるモダンな工芸品も揃います。上質なアイテムは、お土産にはもちろん、自分へのご褒美にもおすすめです。

兼六園の小立野口に隣接

お手ごろ価格の逸品が並ぶミュージアムショップ

石川県立伝統産業工芸館
いしかわけんりつでんとうさんぎょうこうげいかん

TEL:076-262-2020
住所:金沢市兼六町1-1
時間:9:00~17:00(入館は~16:45)
休日:第3木曜(12~3月は毎週木曜)、年末年始
料金:1階は無料、2階は入館260円