寺町寺院群にある名物寺院
金沢市内中心部を流れる犀川の左岸台地に、約70の寺院が集積する寺町寺院群があります。加賀藩前田家三代当主が市中整備のために寺を集めたエリアで、寺また寺が連なる独特の街並み。それぞれの由緒由来を訪ねながら散策するのも楽しいエリアです。
そんな多彩な寺院の中で、特に女性の信仰を集めているのが香林寺。創建は慶安4年(1651)で、現住職が30代目となる古刹です。加賀藩の家老職にあった青木五兵衛なる人物が藩主に願い出て建立されたという由緒が伝わっています。 注目すべきは、その名が示す“願掛け寺”。本堂やお庭に鎮座されている、ありがたい仏さまに願いを託し、前向きな気持ちになれる願掛けができると評判なのです。
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真言を唱えながら心静かに参拝を
まずは、本堂でご本尊「釈迦牟尼仏(しゃかむにぶつ)」に参拝をしましょう。悟りを開いた唯一無二の仏さまだそうで、とても穏やかで慈悲深いお顔。その左の祈祷所に鎮座するのは、煩悩を焼き払ってくれるとされる不動明王、開運霊薬不動尊です。歴代の住職はこの仏さまの力を借りて病気や悩みに苦しむ人々を救ってきたと伝わっています。
また、祈祷所の左角に安置されているのはお子抱き地蔵。子どもを胸に抱く慈愛に満ちた姿から、人々に親しまれてきたお地蔵さまで、安産や子授け、子どもの健康、学業成就など、子どもに関するお願いを聞いて下さるそうです。
なお、開運霊薬不動尊やお子抱き地蔵には、それぞれに真言(仏の真実の言葉)が掲示されており、丁寧に唱えながらお参りするとよりご加護がいただけるそう。
江戸時代中期に火災に遭い、現在の本堂は江戸時代末期に建てられたもの
本堂中央の煌びやかな天蓋の奥に鎮座されているのがご本尊、釈迦牟尼仏
開運霊薬不動尊は天保4年(1833)の建立。不動明王の真言、小咒(しょうしゅ)が分りやすく掲示されているので唱えながらお参りを
子どもの守護神、お子抱き地蔵。唱える真言は「おん かかか びんさんまえいそわか」
庭にある幸福の道の願掛けに使うたすき500円。色は好みのものを選んでOK
各種お守り500円が揃う。恋愛成就や安産御守のオーソドクスなものから映え祈願、課金封じ、炎上封じなど今どきのお守りも!
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