2023.02.20

石川各地で楽しめる、珍しい「体験」にチャレンジ!

石川各地で楽しめる、珍しい「体験」にチャレンジ!

どこにもないような珍しい体験を特集してみました。

伝統工芸が盛んな石川には、各地で楽しめる体験がたくさんあります。漆器では輪島塗の沈金体験、山中漆器の蒔絵体験があり、陶芸では九谷焼の絵付け体験やろくろ体験、手びねり体験などがあります。ほかにも、加賀友禅の彩色体験、和菓子づくり体験、水引細工体験、加賀指ぬきづくり体験、金箔貼り体験など盛りだくさん。いつでもどこでも金沢ならではの体験ができる体制が整っています。

今回は、季節限定やあまりほかではしていないという希少な体験にスポットをあててみました。ぜひお出かけください。

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【金沢市:縄文アクセサリーづくり体験】

金沢の山間部に位置する「石川県埋蔵文化財センターセンター」は、石川県の古代の歴史や遺跡、住居や暮らし、出土品などを展示紹介する施設です。地元の人にもあまり知られていないようですが、実は誰でも見学できる展示室では、貴重な古代遺跡やその歴史などを紹介しているのです。収蔵庫には、県内各地から出土した歴史的に重要な土器など、多くの出土品も保管しています。
センターでは広い敷地の屋内外で古代体験が楽しめ、まいぶん体験工房ではいくつかの体験が可能です。今回は「まが玉づくり」と「粘土でつくるアクセサリーづくり」体験に挑戦してみました。このほかにも不定期で開催される体験教室では、「はにわづくり」や「土偶づくり」、「土器づくり」などもあるので、ホームページをこまめにチェックしてみて。※コロナ禍で休止中の体験もあります。

TEL:076-229-4477(石川県埋蔵文化財センターセンター)
住所:石川県金沢市中戸町18-1
時間:9:00~17:00(入館は~16:30)
休日:無休(12月29日~1月3日と展示替え・整理の期間は休館
料金:入館・体験とも無料
駐車場:100台

硬い砥石で、滑石を少しずつ削りながらカタチを作るまが玉づくり

粘土をこねて一つ一つカタチを整え、紋様も付けるアクセサリーづくり

不定期開催の体験教室では、大きな壺や花瓶、土偶なども作ることができる

【小松市:歌舞伎風メイクとなりきり衣裳体験】

金沢から車で約50分、小松空港を抱える石川県の玄関口として栄えてきた小松市。江戸時代には、加賀藩前田家三代の前田利常が隠居所として小松城を築城しています。そのころに始まった、お旅まつりが今も受け継がれており、曳山の上で演じる子供歌舞伎が見どころです。小学校高学年の女子を中心に練習を重ね、本番では曳山の上で堂々と演じきっています。また、小松の安宅海岸にある安宅の関は、勧進帳で知られる歌舞伎の名場面の舞台でもあり、小松は歌舞伎に縁が深いエリアです。
JR小松駅からほど近い「こまつ曳山交流館 みよっさ」は、お旅まつりの曳山展示と子供歌舞伎の練習場の施設。2階では歌舞伎風メイクやなりきり衣裳体験など、歌舞伎に関連した体験が楽しめます。白塗りに隈取りメイクなど、なかなかできない体験にチャレンジしてみましょう!

TEL:0761-23-3413(こまつ曳山交流館みよっさ)
住所:石川県小松市八日市町72-3
時間:10:00~17:00(体験は予約なしでも可能)
休日:無休(12月~3月は水曜休、祝日の場合は翌日休)
料金:歌舞伎風メイク体験300円、なりきり衣裳体験300円、黒衣体験200円、三味線体験100円、口上体験と鳴物体験は無料
駐車場:4台

白塗りをしたあと、参考の写真をお手本に墨と紅で隈取り

1階の練習場で、服の上から歌舞伎の衣裳を着せてもらいます

歌舞伎の役柄、助六の隈取りと衣裳で、曳山の前で記念撮影!

【穴水町:うるし染め体験】

草木染めのなかでも、珍しいウルシの木のチップを原料にした、うるし染め体験をしてきました。草木染め体験は、藍染めの藍を代表に草花や野菜などを使用するものですが、穴水町にある「新谷工芸」では、能登の草木に限定した草木染め教室を開いています。そのなかでも奥能登の輪島塗に用いられる漆(ウルシ)に目を付けて、うるし染めを開発。日本国内でも数少ないうるし染め体験ができるというので訪ねてみました。
ウルシはかぶれるのでは?と思っていましたが、すでに樹液が出なくなった木をさらに3年寝かせているため大丈夫だそうです。ホッとひと安心。さっそく、絞り染めに挑戦。輪ゴムで止める方法と割り箸で止める方法の2種があり、割り箸で体験してみました。丁寧に教えていただけるので、かなりスムーズ。ハンカチやストールなどが選べます。

TEL:0768-57-1189(新谷工芸)
住所:石川県穴水町宇加川ル77-6
時間:9:00~17:00(体験スタートは10:00、13:00、15:00)、所用時間は約2時間
休日:月曜(祝日の場合は翌日)
料金:ウルシ染めハンカチ1000円~、草木染めハンカチ1000円~。基本は4名~
駐車場:3台

ウルシの木を前に、うるし染めの由来や方法などを説明

できあがりの参考を見ながら、折り方や止め方を丁寧に教えてくれます

こんなにステキな幾何学模様のハンカチができあがりました

【七尾市:なまこ体験】

うに、からすみと並び日本三大珍味に数えられる、このわた。このわたって?何?と思う人もいるでしょう。このわたは、海の中に棲む軟体の生き物、ナマコの内蔵なのです。このナマコは七尾湾に多く生息していることから、七尾はナマコの生産地として有名で、身がやわらかく良質なことから高値で取引されています。 体験は、このナマコからこのわたを取り出すというもの。まず体験ができるなまこ工場に行き、ナマコをナイフで裂いて内臓を取り出します。このままでは食べられないので、汚れを落とす工程はベテランの職人が行います。体験が終わったら食事処に移動して、このわたいくら丼を味わいます。
なまこ体験は冬の期間限定で7日前まで和倉温泉観光協会への予約制。ただし、その時期の状況により実施していない場合もあるため、要連絡を。

TEL:予約は和倉温泉観光協会(0767-62-1555)
住所:体験は、石川県七尾市石崎町1-11(大根音松商店石崎工場)、食事は、石崎町香島1-22(なまこや「海ごちそう」)
料金:体験料金2,800円(このわたいくら丼の食事となまこ石けん1個付き)
※1月15日~3月15日の月、火、金曜に実施。時間は11時~、13時~

写真左から赤ナマコ、青ナマコ、黒ナマコ。色の違いでかたさも異なる

ナマコをナイフで裂いて、内臓を取り出すレアな体験が楽しめます

体験が終わったら、中央に珍味のこのわたがのった丼が食べられます