金箔製造工程

一片の輝きが、生まれるまで。

金沢は、目の前が日本海、背後には霊峰白山、そして豊かな穀倉地帯である金沢平野を抱え、自然食材に恵まれたエリアです。江戸時代には北前船の交易も盛んに行われ、北海道や大阪、九州などからも豊富な物品を運んできました。茶の湯が発達した城下では京の文化が入り込む一方で、前田家が徳川家との婚姻関係を結んだため江戸文化も浸透。京と江戸の文化が次第に溶け込み合い、独自の加賀料理が生まれました。

イメージ : 金箔製造工程

金合わせ

まずは、金に微量の銀、銅を溶かし合わせます。99.99%の金は柔らかすぎ、箔になりにくいため、また色合いを調整するために加えます。
金と、銀、銅を1300度に熱したるつぼに入れ、溶解させたあと、型に流して成形します。

延金

合金したものを、圧延機で帯状に延ばします。20回ほど繰り返し、100分の2~3ミリまで薄くします。これを約6cm角に切ります。
これを「小兵(こっぺ)」と呼びます。

澄打ち

小兵を、さらに薄くなるように紙いっぱいに打ち延ばします。12cm角まで打ち延ばしたものを「荒金(あらがね)」と言います。「荒金」を4分の1の大きさに切り、約20cmの大きさまで引き延ばします。これが「小重(こじゅう)」です。この小重を、4分の1の大きさに切り、さらに引き延ばしたのが「大重(おおじゅう)」です。これを仕上げ用の紙に挟み仕上げたものが「上澄(うわずみ)」です。この時点で1000分の3ミリになります。

引き入れ

ここから、1000分の3ミリの薄さの上澄を、10000分の1ミリ〜2ミリの薄さに仕上げていきます。上澄を12枚ほどの大きさに切ります。これを「小間」といいます。この小間を、一枚一枚、箔打ち用の紙に挟む作業が引き入れです。

打ち前

箔打ち用の紙に重ねた澄を、当皮などで固定し、箔打ち用の機械で打ちます。打ち上がったら、紙の仕込みを終えた、主紙に移し替えて、さらに10000分の1ミリの薄さまで広げます。

[ 紙仕込み ] 金箔作りに欠かせないものが、箔をたたく際に箔の間に挟む和紙です。この和紙の仕上がりが金箔の質を決めるというくらい重要になります。和紙を卵や柿渋・灰を燃やした汁に浸し、たたいても破れにくく仕上げます。

抜き仕事

打ち上がった金箔を、品質を確認しながら、それぞれ広物帳(ひろものちょう)に移します。使う道具は、静電気が起きにくい竹箸と、天狗爪です。10000分の1ミリという非常に薄い金箔を扱うので、少しの風や静電気でも破れたりするほどの繊細な作業です。

箔移し

最後の工程で、広物帳に移した箔を切りそろえます。金箔には10.9cm角、12.7cm角、15.8cm角、21.2cm角の4 種類のサイズがあります。箔を切りそろえるのは竹製の枠です。皮板を左手に持ち、広物帳から竹箸で金箔を移します。移した金箔は枠で上下、左右を切ります。切り終えた箔は切紙にのせて終了です。